メガトン☆ロマンチッカー

久しぶりの休みだった土曜日。
朝からみっちり８時間の「ヘルパー講座」を終えて、
夕方から名古屋へ芝居を観に行った。
去年の秋、初めて観てから「大いに気になる存在」になった劇団、
メガトン☆ロマンチッカー。

タイトルは『モンスターとしての私』。
社会派とうたっているとおり、見終わった後も考えてしまう舞台だった。
実在の事件、「佐世保小６児童殺害事件」や「酒鬼薔薇聖斗の医療少年院退院」などをモチーフに、偉大な作家カフカの『変身』が観念的に練りこまれている。時間が経てば経つほど、重くのしかかってくる舞台の中の現実。
　　あのセリフは、何を意味していたのだろう。
　　ナイフがつぶしたのは、モンスターとしての自分？

観ているときは、「視覚的で美しい舞台だな」「前回と比べて、人間の描写が薄いような気がする」などと、たわけたことを思っていたが、撤回。
嗚呼。公演は昨日で終わってしまったが、再演があれば、ぜひとも観たいと思う。

今回は、スペシャルイベントだった。らしい。
＜変身・少女・孵化＞という３つの共通のテーマを設定して、
演劇、美術、映画、それぞれの作家が作品を制作。
劇場という空間で同時に展開する、異種芸術ジャンルによる
スペシャル・コラボレーション。

芝居の舞台もつくりこんであって、映像の使い方が見事！だった。
どんなに言葉をつくしても、あの美しさ、大胆さは語れないので、省略するが、瞼の裏に色の記憶となって焼きついている。

役者も美しかった……。

愛・地球博パートナーシップ事業としての今回の公演。
今年は名古屋の劇団があっちこっちで活躍している印象がある。
東京を離れてから、「演劇なんてめったに観ない」人間になりさがっていたけど、やっぱり芝居はサイコーです。
生身の人間の発するエネジーを感じに、今年は一つでも多く、舞台へ足を運びたいです。

もちろん、私たちのエネジーを伝えられるよう、
『この子たちの夏』もがんばります。

コメント 4

突然の来訪、失礼いたします。
メガチカ『モンスター・・・』のプロデューサーを担当しておりました者です。
レビューを書いて頂いて、ありがとうございます。

実在事件をモチーフにした作品の難しさ。逆に言えば、フィクションであっても敏感に感じなくてはならない人の痛みが、自分達に突き刺さった上演でした。
再演時には、また違うアプローチで挑みたいと思っています。

ところで、「工房のりきよ」拝見しました。譜面台を買おうかと思っていたんですけど、イーゼル、カッコイイなー。楽譜を設置出来るなら・・・。って、写真立てサイズですね。でも、いいなー。（欲しー）

奇遇なのですが、メガチカの次々回公演で、初となるツアー公演を行います。公演地は中津川です。とは言っても、旧加子母村ですが。加子母のほんまさんとは、杜の宮市でご一緒していたりするのでしょうか？
上演作品は『満月の夜、カタツムリは東へ進む』という作品です。今に遺る、加子母の農村舞台「明治座」での公演です。中津川の事なんにもわからないので、いろいろ教えて下さい！（丸１年後の公演なんですけどね^^;;

当然、長々と失礼いたしました。
by オオハシアツシ (2005-06-12 01:18) 

あ、やってしまいました（汗
思いっきり、猫足掲示板でニアミスしてましたね（汗

お恥ずかしいであります。
by オオハシアツシ (2005-06-12 01:44) 

オオハシアツシさん、
記憶違いだったらごめんなさい。
以前、加子母村でお会いしたことありませんか。
明治座か、ＫＵＲＩのコンサートのときに。
おそらく記憶に残らないくらいの一瞬、だったと思いますが……。

『満月の夜、カタツムリは～』、今から楽しみです。
加子母の「なめくじ伝説」はご存知ですか？
カタツムリとなめくじが私の中で、のらりのらりと響きあって、イメージが膨らんでます。
うーん。わけのわからんこと書いてごめんなさい。
今、飲んでいるので。
失礼！
by こーさん (2005-06-15 22:03) 

がくがくがく、大変失礼いたしました。
昨年のKURIのコンサート（コミュニティセンター？）には伺いましたので、おそらくその際でしょうか・・・。がくがく。

なめくじ伝説は、ほんまさんに現場に連れていっていただきました。伝説や伝承が今も生きている加子母。ラブです。
会った事の無い妖怪にも会えそうです。ムクムクとイメージが沸き立ちます。
by オオハシアツシ (2005-06-20 03:45)